読書シリーズです。
今回は、旧日本海軍最後の海軍大臣である「米内光政」についてです。
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書名:米内光政
著名:阿川弘之
出版社:新潮社
ISBN4-10-300413-4
歴史はこの人を必要とした。兵学校の席次中以下、無口で鈍重と言われた人物は、日本の存亡にあたり、かくも見事な見識を示した!
井上成美を調べていくとおのずとこの人物に行き当たります。
米内光政、山本五十六、井上成美と海軍左派トリオとして有名ですね。
カミソリのような切れ味でズバズバと物事にぶつかっていく井上成美とは異なり、とにかく無口な美男の米内光政。
そんな米内光政に興味を抱いて、この本を読んでみました。
阿川氏の独特な言い回しと話がアチコチに飛んでいくのには苦労しましたが、なんとか読み終えました。この本には、米内光政の生涯について書かれており、彼の人となりがわかります。
とにかく無口、お酒が大好きな方のようですね。
そして何より、不思議な魅力に溢れた方のようです。
現実社会にもこういった無口なんだけど惹かれるという人物っていますよね。
実際私もそういった方に出会ったことがあります。
その方の下について仕事はとてもしやすかったのを覚えていますが、あまりに無口というか何も言わない人だったので、何を考えているのかわからずヤキモキした記憶があります。
米内光政も似たような感じの方のようで、誰かから称賛される一方、他方からは何を考えているかわからない、めんどくさがり屋と称されていたようですね。
ただ、井上成美といい米内光政といい、彼らは「周りの評判を気にしない」というのが共通してます。
実際、それはとても大切なことで何かを成し遂げる人はそういうものなんですよね。
己を律し、他者に流されず、必要な事だけを言う。
周りからみたら面白みのない人間にみえますが、それが大事なんです。
結局評判というのは、人の感情や思惑が入り混じったものであり、全くあてになりません。
そういったものに流されずに、目的を見誤らずに行くことが”正しいこと”をなせるんでしょう。
私にはそれが出来なかったからこそ、井上成美や米内光政に惹かれるのかもしれません。
そして、2人の本を読んで感じた事ですが、海陸軍、ましてやその当時の雰囲気というのは、現在社会とそれほど変わっているようには思えません。
人の世の中というのは、繰り返されるものなんだなと感じました。
人の世というのは、本当に難しい。
米内さんのように、ニコニコしながら生きていけたらなぁ。